助成金とは

助成金とは

助成金は、返済不要で使途自由な公的資金です。

一定の条件を満たして、雇用・待遇改善・教育研修・職場環境整備などに取り組んだ企業へ支給されます。
例えば50万円の助成金は、営業利益率5%の企業にとって売上1,000万円の利益に相当します。
財源は、企業が負担している雇用保険料の一部(雇用保険二事業)です。
支払うだけでなく、経営に活かすことこそが“権利の行使”です。

補助金との違い

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管轄対象競争性申告者
助成金厚生労働省・労働者の雇用
・人材育成
・待遇改善
・労働環境整備
・改善
原則なし 要件に該当すれば原則として受給事業主又は 社会保険労務士(独占業務)
補助金経済産業省・新規事業の開始
・設備投資
・販路拡大
公募制・審査あり (採択率30~50%)事業主等

助成金のメリット

返済不要で使途が自由

助成金は返済が不要で使途が自由

融資と異なり返済の必要がなく、条件を満たせば確実に受給できます。
得た資金は、設備投資や教育費など自由に活用可能です。

労務管理の整備が進む

就業規則・出勤簿・貸金台帳など、労務管理の整備が進む

申請には、就業規則・出勤簿・賃金台帳などの整備が求められます。
これにより労務体制が整い、職場環境改善・法令遵守・トラブル防止に繋がります。

人材の確保・定着に効果的

助成金は人材の確保・定着に効果的

助成金を活用して制度導入を進めることで、働きやすい職場づくりと人材育成・定着が実現し、採用力も向上します。

企業の信頼・評価が高まる

企業の信頼・評価が高まります

法令遵守体制が整うことで、国からの信頼=健全企業の証となり、
社会的評価の向上や公的融資の審査にも好影響を与えます。

助成金の留意点

1.導入した制度は原則廃止できない

助成金は従業員の待遇改善を前提としているため、導入した制度を企業の都合で廃止することは不利益変更にあたり、慎重な検討が必要です。

2.手続きが複雑で最新情報の確認が必要

助成金制度は頻繁に改正されます。
提出書類や条件が多いため、専門家によるサポートが重要です。

3.受給までに時間がかかる

申請には「計画届→実施→申請」と段階があり、支給まで半年〜1年半かかる場合もあります。そのため、スケジュール管理が成功の鍵となります。

最新助成金一覧
(令和7年度)

1.業務改善助成金

生産性向上のための設備投資(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)などを行うとともに、事業場内最低賃金(事業場で最も低い時間給)を一定額以上引き上げた会社が利用できます。最大600万円が支給されます。

2.キャリアアップ助成金

有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組みを実施した会社が利用できます。

「正社員化コース「等6つのコースがあり、対象従業員一人当たり最大80万円が支給されます。

3.両立支援等助成金

仕事と育児、仕事と介護、仕事と不妊療法の両立を支援する会社が利用できます。「出生時両立支援コース」等6つのコースがあり、最大140万円が支給されます。

4.65歳超雇用推進助成金

65歳以上への定年引上げ等や、高年齢者の雇用管理制度の整備、又は高年齢の有期契約労働者の無期雇用労働者への転換を行う会社が利用できます。「65歳超継続雇用促進コース」等3つのコースがあり、最大100万円が支給されます。

5.働き方改革推進支援助成金

 労働時間の設定の改善を促進するため、生産性を高めながら労働時間の短縮等の成果目標を達成した会社に対し、対象となる取組みに要した経費の一部が、成果目標の達成状況に応じて支給されます。「労働時間短縮・年休促進支援コース」等3つのコースがあり、最大150万が支給されます。

6.人材確保等支援助成金

従業員にとって「魅力ある職場」を創出するため、新たに雇用管理制度や業務負担軽減機器等を導入し、従業員の離職率低下が図られた場合に支給されます。「雇用管理制度」等2つのコースがあり、最大150万円が支給されます。

7.人材開発支援助成金

 従業員に対して職務に関連した専門的な知識及び技能の習得を目的として、計画に沿って訓練を実施した会社が利用でき、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等が支給されます。「人材育成支援コース」等3つのコースがあり、1事業所1年度当たり最大1,000万円まで支給されます。

8.特定求職者雇用開発助成金

高年齢者、障害者、被災者や正規雇用労働者として就職が困難な中高年層等の就職困難者をハローワークや民間の職業紹介事業者等の職業紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険被保険者)として雇い入れる会社が利用できます。最大240万円が支給されます。

助成金受給例

採用で支援を受けた例

ハローワークの紹介により、5年以上就労経験のなかった40代の専業主婦を正社員として採用。1年継続勤務。

特定求職者雇用開発助成金(中高年層安定雇用支援コース)60万円受給(第1期30万円+第2期30万円)

社員教育・研修を行った例

人材育成訓練として、10時間のOFF-JTを10人に実施。

人材開発支援助成金(人材育成支援コース)8万円受給(1時間800円/人×10時間×10人)

賃金アップを実施した例

10名のパート社員の賃金を5%引き上げ、昇給制度を新たに就業規則に規定。

キャリアアップ助成金(賃金規定改定コース)65万円受給

正社員転換を行った例

パート社員を正社員へ転換し、1年継続勤務。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)100万円受給(第1期40万円+第2期40万円+加算20万円)

育児休業からの復職支援

1年間の育児休業を経て職場復帰。休業中は業務代替者に手当を支給。

両立支援等助成金(育児休業等支援コース/業務代替支援コース)120万円受給(育休取得時30万円+復帰時30万円+代替手当60万円)

介護休業からの職場復帰支援

3か月の介護休業を取得後、復職。業務代替者に手当を支給。

両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)70万円受給(介護休業60万円+代替手当10万円)

多様な働き方の導入

小学校就学前の子どもを持つ従業員に、①フレックスタイム制度 ②短時間勤務制度を導入。2名が利用。

両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース)40万円受給(1人20万円×2名)

シニア雇用の推進

60歳以上の社員が在籍する企業で、定年後の継続雇用年齢を65歳→70歳に引き上げ。

65歳超雇用推進助成金(継続雇用コース)30万円受給

賃上げ+設備投資を実施した例

5名の従業員の時給を1,200円→1,260円に5%アップし、同時に生産性向上のため200万円の機械を導入。

業務改善助成金 150万円受給(対象設備費200万円×助成率75%)